文●寺田祐子(MacPeople編集部

 AppBank Fello主催の勉強会「ダウンロード数の少ないアプリで収益を増やす方法を学ぶ」が3月30日、東京・新宿の住友不動産西新宿ビル5号館で開催されました。

 AppBank Fello(外部リンク)はアプリ開発者向けの無料サービス。AppBankのダウンロード支援サービス「AppBankプラス」とユニコンのアプリ開発支援プラットフォーム「Fello」が連携し、新規ユーザーの獲得からマネタイズ/アプリ活性化/アクティブユーザー数の上昇までひとつのプラットフォームで完結するのが特徴です(詳細インタビューはこちら)。

Marnishi 中西修二さん「複数のアプリをリリースすることによるシナジー効果と収益化」

 はじめに、「俺の校長」や「目撃!ちっこいオッサン図鑑」アプリなどをリリースするアプリ開発チーム「Marnishi(マーニシ)」(外部リンク)の中西修二さんが、複数のアプリをリリースすることによるシナジー効果と収益化について講演されました。

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 毎月2本というハイペースでアプリをリリースしている中西さんは、自身の経験から「ランキングで目立つなどの好影響が出ている」と指摘。また、収益推移を見ると、実際に収益の低い谷の部分が徐々に底上げされているそうです。「当初からアクティブユーザー数やファン数の増加を目指すことを狙っていた。時間はかかるが確実に成果は出ている」と力を込めていたのが印象的でした。

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 アプリをリリースするとランキングは当然時間を経るごとに下降しますが、新作アプリがリリースされることでもう一度クローズアップされて上がる場合があるのだとか。そこで、自社広告の配置方法が重要になります。

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 中西さんはトップ画面に置くよりリザルト画面、つまりゲームの結果を表示する場所に配置すると送客効果が2.5倍(当社比)に増えたと説明。さらに、ひとつのアプリをピックアップし、「NEW」など目立つ文字を入れて配置するとさらに効果が高まったことを教えてくれました。

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 自社広告の効果を最大限にのばすために、重要なのは客離れするまでにリリースすること。「アプリ数アクティブユーザー数が多いほど送客には有利だが、時間が経つとどんどん減ってしまう」(中西さん)。

 最後に、中西さんは「時間がかかっても基本の流れを守り、地味にユーザー数を増やすことが重要。ダウンロードが少なくランキングに入らなくても収益化は可能。大きいヒットを考えるより自社で回せる開発ペースを考えてみてはどうでしょうか」と締めくくりました。

Come-Come Cat中尾梨香さん「100万ダウンロードアプリと同じ利益を6分の1のダウンロード数で稼ぐ放置ゲームで収益を出す3つのコツ」

 次に登壇されたのは、「スライムの星」などをリリースするスマホアプリ制作チーム「Come-Come Cat(カムカムキャット)」(外部リンク)のプランナー、中尾梨香さん。

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 「能力+支払い技術検定」が 100万ダウンロードを記録したことで有名ですが、その後リリースした「王国の道具やさん」がダウンロード数は「能力+支払い技術検定」の約6分の1にも関わらず、同じぐらいの収益を出したそうです。長く遊んでもらうための工夫と放置ゲームを収益化するコツとして中尾さんは、「プレイ時間の長さで利益が決まる」「頻繁に起動させ広告表示回数を増加」「広告と課金で収入を増やす」の3つを挙げてそれぞれ解説されました。

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 はじめに、中尾さんは「プレイ時間の長さで利益が決まる」として放置型ゲームの敵は「飽き」だと強調。「つかみ」「機能解放」「アチーブメント」「ストーリー」を工夫することでユーザーに飽きさせないゲーム作りが可能になると話しました。

 つかみは、ユーザーに気持ちよさを与えること。「放置していると商品が売れていて、お金が回収するのが気持ちいいとユーザーに感じてもらえるようにした」(中尾さん)。特に、ゲーム開始直後はテンポを重視したそうです。序盤でゲームにハマってもらえれば必ずユーザーはアプリに戻ってきてくれるのだとか。

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 続いて、機能解放は徐々に行うことが重要だと指摘。「あまりにも機能がたくさんあると、ゲームが難しいと思われ消される原因になる。慣れた頃に新しい機能を解放するのがベスト。アプリの寿命が延びて長く遊んでもらえる」(中尾さん)。

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 アチーブメントについては「やり込み要素にもなるし、少ない工程で組み込めるのでぜひやってほしい」と中尾さんは力を込めました。特に自前で実装がお勧めとのこと。「私たちのゲームのユーザーさんを調査したところ、5割がゲームセンターを使っていなかった」(中尾さん)のだとか。最後にストーリーについては、「人間は長い時間同じ作業をやると飽きる。そこにストーリーを加えてあげると、ユーザーは世界観に浸りながらゲームを遊ぶことができる」と話しました。

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 さらに、「頻繁に起動させ広告表示回数を増加」させるコツとして、中尾さんは通知機能の重要性を紹介。ただし「iPhoneの設定画面でもできるが、設定解除方法がユーザーにわからず、通知が嫌になるとアプリを消されてしまう可能性がある」とした上で、ゲーム内で通知機能をオフにできるようにしたり、バッジ機能を入れ工夫をされたそうです。

 最後に「広告と課金で収入を増やす」コツも紹介。課金アイテムとして売れているのは高額のセットアイテムで、「セットアイテムは複数の値段を用意し、お得感を出すといい」と話しました。また、アプリ開発者に向けて「機能アンロックやゲームスピードアップといった非消費型の課金は購入記録が残るのでリスクが少ないが、スタミナなど消費型課金は記録が残らないためサーバーなどを用意するといい」ことにも触れました。

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 そのほか、アプリ開発者さんからの質問コーナーもあり、大いに盛り上がった同勉強会。毎日のようにたくさんリリースされるゲームアプリですが、その陰には個人アプリ開発者さんのたゆまぬ努力があったことに気づかされた3時間でした。

●関連サイト
AppBank

 


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