史上初のMac全機種が同時リニューアル!?

 OS X、iOSの開発者が集う一大イベント、というか年に一度のお祭りであるWWDC2012がまもなく開催される。会場となる米国サンフランシスコにあるイベント会場「モスコーニ・ウェスト」には、すでにiOS 6、Mountain Lion、iCloudのバナーが掛かっていることから、基調講演やそのあとのNDAベースのセッションでもこれらの話が中心になるはずだ。
 
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 大方の予想どおり、インテルの最新CPUであるIvy Bridgeを搭載したMacが登場することは確実で、もしかすると久しくアップデートがなかったMac Proを含め、全ラインアップが刷新される可能性もある。そしてこれらの新マシンは、今夏にリリース予定の新OS XであるMountain Lionに最適化していることは間違いないだろう。
 
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 Ivy Bridge搭載となれば、Macユーザーには念願のUSB 3.0のネイティブサポートが実現する。そしてその結果、拡張性の低さだけがネックだったMacBook Airがさらに魅力的なマシンに生まれ変わる。また、光学式ドライブを取り除いてスリムになったMacBook Proシリーズも登場するだろう。ThunderboltとUSB 3.0の搭載により、拡張性にも処理速度にも、そしてデザインにも死角がないMacBook Proが誕生するはずだ。すでに「テキストエディット」などの一部のアプリのアイコンが1024×1024ドットになっていることから搭載が期待されている「Retinaディスプレイ」も搭載してくるかもしれないが、現行マシンからの大幅な値上げになるようならオプション扱いになるだろう。いずれにしても気になるのは、MacBook Proが普及価格で投入されるかどうか。現在、15インチの下位モデルは15万4800円だが、これを維持もしくは、下回るようならMacBook Proがバカ売れする可能性も出てくるだろう。
 
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新しいiOS 6がiPhoneユーザーにもたらすもの

 では、基調講演で披露される予定のiOS 6には、どんな機能が搭載されるのだろうか。個人的にはまず、iCloudを介したファイル共有がより簡単になる、APIなりインタフェースが備わるのではないかと考えている。現在はアプリごとにiCloudの各種サービスを使っているが、iOS 6ではDropboxに似た専用アプリ、もしくはOSが備える専用メニューからiCloudのクラウドストレージにアクセスし、そこからGoodReaderなりi文庫なりを呼び出してファイルを閲覧するというスタイルになるのかもしれない。今夏に登場するOS Xの新バージョンMountain Lionは、iCloudをかなりシームレスに統合するようなので、iOS 6にもiCloud絡みの新機能が組み込まれているはずだ。Mountain Lionでしか発動しない隠し機能があるかもしれない。
 
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 多くのユーザーはiOS 6=iPhone 5だと考えているかもしれないが、直前の噂の中にはApple TV用のソフトウェア開発キットを公開するという情報が紛れていたのを覚えているだろうか。iPhoneとは細部の仕様は異なるものの、Apple TVもすでにiOSを搭載していることからも、iOS 6にApple TV向けの機能が盛り込まれていても不思議はない。そして、このApple TV用のソフトウェア開発キットは、家庭用テレビを革新する次の一手ではないだろうか。
 
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 すでにネットワーク対応のテレビは、パナソニックのビエラコネクトをはじめ、オンデマンドでの映画配信やUstreamの閲覧、FacebookやTwitterの投稿など、さまざまなサービスをテレビ上で実現している。ネックなのは処理速度とキーボード入力で、メニューの切り替えにはもたつくし、画面上に表示されたソフトウェアキーボードでの文字入力はストレスを感じる。アップルは近い将来、Apple TVに音声認識アシスタントのSiriを導入して、ウェブや映画、音楽など検索を素早く行えるようにするのだろう。残念ながら国内向けのコンテンツの充実はいまひとつだが、Siriの搭載によって既存のネット対応テレビの操作性を凌駕するはずだ。そのうえで、Apple TV用のソフトウェア開発キットをサードパーティーに公開する狙いは、やはりデベロッパーにAppleTV用のアプリを開発してほしいからに違いない。

 この分野でも国内の家電メーカーは、すでにサードパーティーアプリをテレビにインストールできる仕組みを提供している。前述のビエラコネクトでは、iPhone用ゲームの開発会社としておなじみのゲームロフト社が「レッツゴルフ」などを配信しているのだ。しかし、これと同じサービスが操作性に優れたApple TV上で展開されたらどうなるだろうか。すでに携帯用ゲーム機の市場で大きなシェアを持っているiOSが、家庭用ゲームの市場にも攻めてくることを意味しているのではないか。

 ここで1つわからないのは、そのゲームのプログラムデータをどこに置くかということ。ローカルストレージを持たないApple TVには数GBにも及ぶ3Dゲームのプログラムを丸ごと保存することはできないので、やはりiCloudということになるだろう。しかし、iCloudはインターネットを介するため、上りも下りも高速な光ファイバーなどのブロードバンドネットワークでもない限り、データのやり取りがネックになってしまう。となると解決先は何か? もしかすると、ハードディスク内蔵の無線LANルーター、Time Capsuleにその役割が与えられるのではないかと考えている。つまり、Time CapsuleがiCloudのローカルストレージとして機能するのだ。
 
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 これらの予想が妄想となるのか的中するのかは間もなく判明するが、今年のWWDCはマックユーザーは確実に、iPhoneユーザーもかなりワクワクする、最後の最後まで寝られないないイベントになることだろう。

 マックピープル編集部は週刊アスキーと合同で、WWDC2012の直前予想座談会と現地映像の実況中継をUstreamでライブ放送中です(6月11日22:00〜6月12日05:00)。

(文:マックピープル編集部 吉田博英)

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